2011年3月に発生した福島原発の事故発生後、現在も仮設住宅等での避難生活を強いられている被災地の方々の状況をお伝えすると共に、支援の呼びかけなどを行わせて頂いております。


by momofukuoka
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 〈乙女の祈り〉

大阪からあなたは来た

「ナニカ、オテツダイ、デキマセンカ?」

差し出された小さな「ボード」に

ボクは「来てくれてありがとう!」と

走り書きをする。

何をしてくれなくても

何も言ってくれなくても

微笑んで頷いてくれただけで

あなたの思いは

仮設のみんなの心を

優しく包みました

あなたに会えて良かった

並んで仮設周辺のゴミを拾ってみる

あなたの優しさで

涙はもう渇れそうです


ボクは、今日、素敵に出会いました


(大阪から来た、難聴の乙女へ)
# by momofukuoka | 2013-05-22 15:20 | 被災地の方々からの手紙
〈停電〉

慌ただしく人が動き回る

「ダイジョウブカナ!」

「何処へ逃げればいい!」

仮設住宅は

異様な緊張が走る

震災から二年が過ぎて

三月十八日

東京電力

福島第一原子力発電所

停電

使用済み核燃料プールの

温度計が不気味に上昇る

「ダイジョウブカナ!」

「何処へ逃げればいい!」

不安が加速する

とりあえず給油だ!

ガソリンスタンドには

長蛇の列ができた
# by momofukuoka | 2013-05-21 15:10 | 被災地の方々からの手紙
 〈放射能汚染水〉

他人事のように報じられている

地下貯水槽の水漏れがつづく

もう少しがんばれば

戻れると微かな期待をもった

三年目の春

遠いどこかの出来事のような

思いもよらない汚染水の流出

又、ふるさとが遠ざかる

又、ですか

いつまで待てばいいのですか

もう駄目なんでしょうか

どうすればいいのですか

一体誰のせいですか

答えはどこにあるのですか

汚染水は、好むと好まざるとに

かかわらず、海を汚すでしょう

知っているのなら

教えてください

尋ね先は東京電力でいいのですか


ふるさとが

だんだん

ふるさとが遠ざかる
# by momofukuoka | 2013-05-20 14:50 | 被災地の方々からの手紙
〈無題〉

転々と避難所から避難所へ

何度も何度も繰り返し

ようやく、辿り着いた仮設住宅

四畳半一間の不自由に囲まれた、

異様な空間。

眠れない夜がつづく

苛立ちと絶望が交差する先の見えない不安

「もう、だめだ! 頭が変になりそうだ!」

昨日そう言っていた人が

フラフラと今日も歩いている

こんな事をこの先、

何年繰り返せばいいのだろう

「頑張れ!」と言われても、

「立ち上がれ!」と言われても

「前を向け!」と言われても

どこへ向かって進めばいいのだろう。

折角、震災の中を生き延びたというのに

自らの命を絶つ人が後を断たない。

そういうボクも紙一重の毎日、

そんなボクの折れそうな心を

支えてくれたのはあなたです。

日本中のあなたのはげましや支援のおかげで

辛うじてここにいます。

たすけてくれて「ありがとう!」

助けてくれる人が居るから

「すごい!!」

そのやさしさがうれしい、

心強い。

その感謝の気持ちを伝えるために

精一杯の強がりと

精一杯の笑顔で

「がんばります!」

「負けません!」と

差し伸べてくれたあなたの手を握りかえします。
# by momofukuoka | 2013-05-19 17:48 | 被災地の方々からの手紙
 〈突然の病〉

地震だ!

津波がくる

原発(原子力発電所)が爆発した

逃げろ!

子供達は

家は大丈夫か?

遠のく意識

パニックを起こした、脳みそ

薄れゆく意識の中で

震災の記憶がかけめぐる

夜が過ぎ

朝が過ぎ

二日目が過ぎた

倒れたままのトイレの中で

遠くに携帯電話の呼び出し音

「ここに居るよ」と思いながら

空しく時間が過ぎて

又、携帯の呼び出し音

焦る気持ちとは裏腹に

手が、足が

身体が動かない

又、しばらくして

「明かりがついてる」と誰かの声

玄関のベルが鳴る

何度も何度も繰り返し鳴るベルの音

「助けてくれ、ボクはここに居る」

叫んでいるはずの声は

喉の奥で消えてゆく

時は容赦なく流れて

確実に近づいてくる

死の足音

外でみんなが騒いでいる

「郵便が溜まってるぞ」

サッシの窓を

誰かが激しく叩いている

悲痛に叫ぶ姉の声

「きてくれてありがとう」

声をふりしぼるが届かない

とめどなく涙がこぼれる

姉の声が、足音が遠ざかる

それからどれだけの

時が流れたのだろう

「ガタ!ガタ! バリ!バリ!」と

玄関を打ち破って

入ってきた見知らぬ人

絶叫する姉の顔

普段、とりたてて

話すこともなかった

仮設住宅の人が

ボクを助けてくれた

かすかに聞こえる救急車の音

何度となく

死を覚悟しながら

助け出されたこの生命

これからどう生きたらいいのだろう
# by momofukuoka | 2013-05-18 17:52 | 被災地の方々からの手紙